体の境界線
体の境界線(バウンダリー)とは、自分の体、パーソナルスペース、そして休息・接触・プライバシーの必要をめぐって引く線のこと。誰が、いつ、どこまで近づいていいかを決めるのは自分です。
距離の近い人に肩を組まれて、離れるのは失礼な気がして、笑ってやり過ごす。これが、体の境界線が越えられている瞬間です。同じことは、昼休みを潰して人の仕事を手伝うときにも、体はとっくに帰りたいのに集まりに残り続けるときにも起きています。
合わせることで生き延びてきた人は、体の信号が小さくなっています。自分の感覚より相手の快適さを読むことが大事だったので、「近すぎる」「もう疲れた」という合図が、遅れて届くか、届かなくなっているのです。疲れ、空腹、ひとりになりたい気持ち。これらはすべてデータであり、本物として扱いはじめると、少しずつ聞こえるようになります。
体の境界線は、小さくていいのです。心地よい距離まで一歩下がる。今日は触れられたくないと伝える。もう十分だと思ったら帰る。どれも、相手が納得する理由を必要としません。
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