抱え込み(過剰機能)
抱え込み(過剰機能)とは、自分の分を超えて引き受けてしまうクセのこと。他人の仕事や感情、問題にまで責任を感じて動くことで、「うまくいかなかったらどうしよう」という自分の不安を静めています。
外からは有能に見えます。よく気がつく、頼れる人。先に必要なことに気づいて、頼まれる前に動く人。けれどその下にあるのは、多くの場合、仕事を与えられた不安です。誰かの問題やリスクをただ見守っていると落ち着かない。動いてしまえば、その落ち着かなさが静まる。待つより動くほうが楽だから、頼まれる前に動いてしまうのです。
隠れたコストは、まわりの人が育つ場を奪うことにあります。相手の問題を先回りして片づけるたびに、相手は自分の重さを自分で持つ練習を少しずつ失い、代わりにこちらの荷物が少しずつ増えていく。近い関係ではこれが静かに固定されます。一人がやりすぎ、もう一人がやらなさすぎ。そして両方が、その形から動けなくなる。
「しっかり者」でいるしかなかった人にとって、抱え込みは唯一の安全な生き方に感じられます。手を出さないことは、冷たさや怠慢に思える。相手が少しもがきながら自分の足場を見つけるのを、そばで見守る。それが「悪いこと」ではなく「楽になること」だと感じられるまでには、時間がかかって当然です。
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