世話焼き(ケアテイキング)
共依存の文脈でいう世話焼き(ケアテイキング)とは、相手の感情や問題や責任を、自分のことを犠牲にしてまで、頼まれる前から引き受けずにいられなくなることです。思いやりの域を越えて、必要とされることで安心を得る手段になってしまった手助けを指します。
思いやりは、友人のしんどそうな様子に気づいて、何かできることはあるかと尋ねることです。世話焼きは、相手の問題を取り上げ、頼まれる前に解決し、うまくいかなければ自分の責任だと感じることです。前者はお互いを損ないません。後者では、自分は削られ、相手は少しだけ小さくされます。
メロディ・ビーティの共依存についての著作は、この行動の根を、愛と恐れのもつれに見ています。役に立つことに自分の価値が早くから結びついてしまうと、人のために動くことが、自分の居場所を確保する方法になります。相手が口にする前に必要を読み取り、助け出し、抱え込みすぎる。そのどこかで、自分自身の必要は静かになっていきます。
直すべきは、思いやることではありません。相手のものを、相手に持たせておくことです。直したくなる衝動に気づいて、踏み込む前に一呼吸おく。すでに手が伸びかけていても、相手が自分の問題を自分で解くのに任せることが、いちばんの優しさであることは少なくありません。
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参考文献
- メロディ・ビーティ(1986年)『共依存症 いつも他人に振りまわされる人たち』(原題 Codependent No More。世話焼きと救済について)。
最終更新 2026-06-12
