モヤモヤ(たまっていく不満)
「はい」と言い続けてきた相手に向かって、心の底で静かにたまっていく不満のこと。多くの場合それは、引かれなかった境界線の請求書です。あげたくない以上のものをあげ続けた分が、モヤモヤとして積もっていきます。
また車で送って、またシフトを代わって、また一時間話を聞いて。その繰り返しのどこかで、低い怒りが住みつきます。怒りの矛先は相手に向くこともあれば、自分に向くこともある。けれどその下にある事実はもっと単純です。あげたくないものをあげた。そして誰もそれを知らない。言わなかったからです。
合わせすぎる人にとって、このモヤモヤは自分を後回しにし続けたことへの、予測どおりの税金です。飲み込んだ「ノー」は、一つずつツケに積まれていく。境界線が声にならなかったので、相手にはそれを尊重するすべがなく、ツケは恨みに近い感情として着地します。そしてそれは、関わる全員にとって理不尽に感じられるのです。
モヤモヤは情報です。境界線が必要な場所を、正確に指し示している。その限界が声に出されたとき、たとえ不器用な言い方でも、この感情はゆるみはじめます。あなたの「はい」が、もう一度本当の「はい」を意味しはじめるからです。
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