JADE(正当化・反論・弁明・説明)
JADEとは、Justify(正当化)・Argue(反論)・Defend(弁明)・Explain(説明)の頭文字です。断る権利を自分で稼がなければいけない気がするときにやりすぎてしまう四つのこと、そして、まっとうな線引きには本来必要のない四つのことを指します。
断ることが危険に感じられると、理由を積み上げたくなります。選択を正当化し、自分の言い分を主張し、まだ来てもいない反対意見に先回りして弁明し、誰も求めていない細部まで説明する。JADEは、この反射に名前をつけたものです。付け足される言葉の一つひとつは、「私のノーを許可してほしい」という願いです。
落とし穴は、説明すればするほど、主導権が相手に渡ることです。理由は交渉の材料になります。理由を差し出した瞬間、会話は「その理由は十分か」の審査に変わり、押しの強い相手は一点ずつ潰しにきます。正当化を重ねるほど、こちらの線は「議論の余地があるもの」に見えていきます。
はっきりした線引きに必要な言葉は、思っているより少なめです。「今回は都合がつかなくて」。理由はひとことで十分で、長い説明はかえって言い訳に聞こえます。JADEを手放すのは、最初は不作法に感じられるかもしれません。説明のしすぎは、衝撃を和らげるためのやり方だったからです。でも練習するうちに、短い伝え方のほうが、相手にも自分にも誠実だと感じられるようになっていきます。
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